2025年8月15日 / 最終更新日時 : 2025年8月15日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫94「銀」堀田善衛 小山いと子 川崎長太郎 「鶴のいた庭」堀田善衛 生家富山の廻船問屋を題材にした小説です。由緒ある廻船は境港、敦賀港、新潟、酒田、秋田、青森、松前、函館、小樽、稚内、礼文を廻って帰港します。水平線に自家の船を確認すると町内では水夫たちを迎える準備 […]
2025年8月11日 / 最終更新日時 : 2025年8月11日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫93「転」コリンズ アラルコン リール 「黒い小屋」コリンズ 中島賢二 訳 「私」はイングランド西部の荒れ地のまっただ中の黒い小屋に石工の父と二人で暮らしていました。ある夜、父が仕事で留守にしていたところに二人組の男が戸口を壊して強盗に入ろうとしてきました。彼 […]
2025年8月11日 / 最終更新日時 : 2025年8月11日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫92「泪」深沢七郎 島尾ミホ 色川武大 「おくま噓歌」深沢七郎 おくまは、畑を耕し鶏を育てながら、息子夫婦と5人の孫たちと暮らしていました。バスを二つ乗り継いだところに住む娘は4人の子育てに追われており、時々それを手伝いに出かけていました。バスに乗るのは疲れる […]
2025年8月6日 / 最終更新日時 : 2025年8月6日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫91「朴」木山捷平 新美南吉 中村地平 「耳かき抄」木山捷平 「耳かき」というのは「私」が町へ飲みに行く時の隠語です。家に耳かきがなかったので、まちへ出掛けたときに買ってこようと家を出ますが、いざ町に出てみると、それは今必ず買わなければならない物でもないような […]
2025年8月6日 / 最終更新日時 : 2025年8月6日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫90「怪」五味康祐 岡本綺堂 泉 鏡花 「喪神」五味康祐 幻雲斎は豊臣秀次の側近召し使えを断り隠棲しました。その幻雲斎に挑みに現れたのが奉納試合で幻雲斎の敗れた稲葉四郎利之の子松前哲郎太重春でした。幻雲斎は哲郎太の右耳をかすめ取り命を助け、「何時なりと隙あら […]
2025年8月2日 / 最終更新日時 : 2025年8月2日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫89「昏」北條 誠 久保田万太郎 佐多稲子 「舞扇」北條 誠 「森伝」は粋筋の間に名の通る海苔屋でしたが、時代の変化に取り残され商売は先細りとなりました。二代目主人の伝兵衛は、先代から預かる嘉吉じいさんに帳場を任せ野放図な暮らしをしていましたが、森伝の品質だけは頑 […]
2025年7月31日 / 最終更新日時 : 2025年7月31日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫88「逃」田村泰次郎 ゴーゴリ ハーディ 「男鹿」田村泰次郎 「私」は戦友の大木戸登が殺人を犯し、消息を絶って十数年になるという話を元刑事から聞きました。大木戸登は大学出の青白いインテリで彼の考え方には相通じるものがありましたが、戦争中の彼の非情な行動以来、不可 […]
2025年7月26日 / 最終更新日時 : 2025年7月26日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫87「風」徳富蘆花 宮本常一 若山牧水 「漁師の娘」徳富蘆花 霞ヶ浦の浮島に住む老夫婦とその娘お光の物語。お光は拾い児でした。家の戸口まで霞ヶ浦は迫っていてその向こうに筑波連山が見えます。その眺望を見ながら歌うお光の歌は浮島の名物とまで言われました。お光は十四 […]
2025年7月25日 / 最終更新日時 : 2025年7月25日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫86「灼」ヴィーヒェルト キプリング 原 民喜 「母」ヴィーヒェルト 鈴木仁子 訳 ナチスの収容所に囚われていたと見られる母親が帰って来ました。家には息子を連行しにきたアメリカ兵たちが二人の娘を傍らに置いて酒を飲んでいました。息子は母親を告発したという嫌疑を掛けられて […]
2025年7月24日 / 最終更新日時 : 2025年7月24日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫85「紅」若杉鳥子 素木しづ 大田洋子 「帰郷」若杉鳥子 小巻は11歳のとき30円で年期にやられ、後、芸妓になってあちこちを転々とし19歳のときに「やなぎや」に入りました。以来老夫婦がなくなってからも小巻が商売をついでやってきました。経子もそこにもらわれてきた […]