2024年8月30日 / 最終更新日時 : 2024年8月30日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫35「灰」中島敦 石川淳 島尾敏雄 「かめれおん日記」中島敦 生徒が持ってきたカメレオンの世話をしながら、自己の生き方を見つめる「私」の物語です。 「こんなはずではなかったのだが、一体、どうして、また、いつ頃から、こんな風になってしまったのだろう?」と、社 […]
2024年7月4日 / 最終更新日時 : 2024年7月4日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫34「恋」伊藤左千夫 江見水蔭 吉川英治 「隣の嫁」伊藤左千夫 稲作の繁忙期に互いに力を貸し合い、風呂にも入らせてもらう間柄にある隣家の嫁「おとよ」と、いずれは他家へ婿養子になる二男「省作」の物語です。 正岡子規から影響を受けた写生文が農家の暮らしぶりを丹念に描 […]
2024年7月4日 / 最終更新日時 : 2024年7月4日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫33「月」ルナアル リルケ プラトーノフ 「フィリップ一家の家風」ルナアル 岸田国士 訳 ルナアルは映画やミュージカルで馴染み深い「にんじん」の原作者。 「フィリップ一家の家風」は1907年の作品。フィリップ一家を中心にフランスの村人たちの素朴な姿を描いていま […]
2024年6月18日 / 最終更新日時 : 2024年6月18日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫32「黒」ホーソーン 夢野久作 サド 「牧師の黒のベール」ホーソーン 坂下 昇 訳 フーパー牧師はあるときから急に黒いベールで顔を隠すようになりました。結婚式でも葬式でも、そして自分の臨終のときまでもベールを付けたままでした。牧師が黒いベールで顔を隠すように […]
2024年5月10日 / 最終更新日時 : 2024年5月10日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫31「灯」夏目漱石 ラフカディオ・ハーン 正岡子規 「琴のそら音」夏目漱石 男が婚約者がインフルエンザで寝込んでいることを友人に話しました。友人は男にインフルエンザは命に関わることもあると教えました。男はそのことが気になり不安な一晩を過ごし、次の朝早く婚約者に会いに行きま […]
2024年3月22日 / 最終更新日時 : 2024年3月22日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫30「影」ロレンス 内田百閒 永井龍男 「菊の香り」ロレンス 河野一郎 訳 家路に散っていく炭鉱労働者たちの影。夕食の準備が整い父親の帰りを待つ母親と姉弟がいます。男の子は影の中にかくれ、女の子は暖炉の炎に照らされています。身ごもっている母親は、男の子がむしり […]
2024年3月3日 / 最終更新日時 : 2024年3月3日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫29「湖」フィッツジェラルド 木々高太郎 小沼 丹 「冬の夢」フィッツジェラルド この作品を読み終えて、表題の「冬の夢」とは何なのかしばらく考えさせられました。この言葉、第一章の「このときも彼は無意識のうちに冬の夢の言いなりになってしまったのだった。」と最終章の「あの国で […]
2024年3月3日 / 最終更新日時 : 2024年3月3日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫28「岸」中 勘助 寺田寅彦 永井荷風 「島守」中 勘助 舞台は野尻湖の琵琶島(通称弁天島)。「私」はこの島で独り暮らし、それを日記に記しました。 朝、浜へ降りて顔を洗い、米をとぐ。天気の良い日は体を洗い、衣類食器などを洗うこともあります。風や雨、野生や自然の […]
2024年2月18日 / 最終更新日時 : 2024年2月18日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫27「店」石坂洋次郎、椎名麟三、和田芳恵 「婦人靴」石坂洋次郎 柴谷又吉は住み込みで働く靴職人。早川美代子は織物工場の女工。二人はペンフレンドを求めて投稿欄で知り合いました。二人は本当の自分を隠したまま交際を続けていましたが、あるとき又吉がプレゼントした赤いハイ […]
2024年2月15日 / 最終更新日時 : 2024年2月15日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫26「窓」遠藤周作 ピランデルロ 神西清 「シラノ・ド・ベルジュラック」遠藤周作 フランスに留学していた「私」が出会った文学者の話。 ウイ先生は、「文学は人間の真実を追求することでは?」という私の問いに対して、「そんなものは宗教がやってくれる。文学はまず言葉です […]