2025年2月8日 / 最終更新日時 : 2025年2月8日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫44「汝」吉屋信子 山本有三 石川達三 「もう一人の私」吉屋信子 祖父母の墓参りに行ったとき、墓誌に見付けた「夢幻秋露童女」という戒名。それは生まれて間もなく亡くなった双子の姉のものでした。それ以来主人公の心のどこかにいつも姉がいたのでしょう。 高校生となった […]
2025年2月6日 / 最終更新日時 : 2025年2月6日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫43「家」フィリップ 坪田譲治 シュティフター 「帰宅」フィリップ 山田 稔 訳 仕事を探しに行くと言って出て行った酒飲みの男が4年ぶりに家に帰ってきました。妻は俯いて前掛けで顔を覆いました。三人の子供のうち下の二人は父親のことを覚えていませんが、13歳になる娘は彼を […]
2025年2月5日 / 最終更新日時 : 2025年2月5日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫42「夢」ポルガー 三島由紀夫 ヘミングウェイ 「すみれの君」ポルガー 池内 紀 訳 「すみれの君」とはルドルフ伯爵の愛称です。 彼は湯水のように金を使い、女たちによくもて、連隊仲間にも人気がありました。しかし、トランプの借金により財政が悪化し一介の兵士になってしまっ […]
2024年11月30日 / 最終更新日時 : 2024年11月30日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫41「女」芝木好子 西條八十 平林たい子 「洲崎パラダイス」芝木好子 舞台は洲崎遊郭へ渡る橋のたもとの小さな飲み屋。会社をクビになった男と娼婦上がりの女の物語です。女はこの店で、男は近くの蕎麦屋で働くことになりました。女はすぐに客に気に入られ明日からの変化を夢見 […]
2024年11月23日 / 最終更新日時 : 2024年11月23日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫40「瞳」ラニアン チェーホフ モーパッサン 「ブロードウェイの天使」ラニアン 加島祥造 訳 ブロードウェイで場外馬券屋をやっているベソ公と呼ばれる男がいました。ある日、若い男が馬券の担保として小さな女の子をベソ公に預けましたが、その男は女の子を迎えに来ませんでした […]
2024年9月22日 / 最終更新日時 : 2024年9月22日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫39「幻」川端康成 ヴァージニア・ウルフ 尾崎 翠 「白い満月」川端康成 使用人のお夏が癲癇と思われる発作を起こしたところで、前に一度読んでいることにやっと気が付きました。ネットで調べてみると、この作品はちくま文庫の「川端康成集」に収録されてあるとのことでした。 川端康成 […]
2024年9月20日 / 最終更新日時 : 2024年9月20日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫38「日」尾崎一雄 高見順 ラム 「華燭の日」尾崎一雄 娘の結婚式を控えた父親の気持ちというものは、今も昔も変わりないのでしょう。溜まった涙が娘の頬を流れ落ちたときの父親。「何も云うことは無いのだ。いや、有ることはある」と、二つの言葉を挙げます。その心情 […]
2024年9月19日 / 最終更新日時 : 2024年9月19日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫37「駅」ヨーゼフ・フロート 戸板康二 プーシキン 「駅長ファルメライアー」ヨーゼフ・フロート 渡辺健 訳 オーストリアのとある駅の駅長ファルメイアーは、妻と双子の女の子と暮らす普通の人間でした。ところが、ある日起きた彼の管理下の鉄道事故の後、彼の人生は大きく変わっていく […]
2024年9月17日 / 最終更新日時 : 2024年9月17日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫36「賭」スティーブンスン エインズワース マーク・トウェイン 「マークハイム」スティーブンスン 池 央耿 訳 マークハイムはクリスマスに骨董屋の主人を殺してしまいます。外出していた小間使いの娘が帰って来るまでの悪魔の化身とのやり取りは、彼の中での自問自答 […]
2024年8月30日 / 最終更新日時 : 2024年8月30日 kakkou 百年文庫を読む百年文庫35「灰」中島敦 石川淳 島尾敏雄 「かめれおん日記」中島敦 生徒が持ってきたカメレオンの世話をしながら、自己の生き方を見つめる「私」の物語です。 「こんなはずではなかったのだが、一体、どうして、また、いつ頃から、こんな風になってしまったのだろう?」と、社 […]