百年文庫36「賭」スティーブンスン エインズワース マーク・トウェイン
「マークハイム」スティーブンスン 池 央耿 訳
マークハイムはクリスマスに骨董屋の主人を殺してしまいます。外出していた小間使いの娘が帰って来るまでの悪魔の化身とのやり取りは、彼の中での自問自答であり、揺れ動く心の葛藤でした。いかなる結末が待っているのか、巧みな心理描写で読者を引き込んでいきます。
「メアリ・スチュークリ」エインズワース 佐藤良明 訳
作者が18歳のときに出版した短編集「12月物語」に収められ作品です。
「私」はメアリと結婚する前日にイライザという女性と一緒にいるところをメアリの兄に見られてしまいます。口論となった二人は決闘することになりましたが、その前に兄は何者かに殺されてしまいました。そして嫌疑を掛けられた「私」はロンドンに逃れたのです。
やや突飛な展開とも思われますが、実際「決闘」は19世紀半ばまで盛んに行われていたといいます。200年前のイギリス社会が背景にあり興味深い物語です。
「百万ポンド紙幣」マーク・トウェイン 三浦朱門 訳
小型ヨットで漂流した末にロンドンにたどり着いた青年が、二人の老紳士から百万ポンド紙幣を預かりました。(1900年頃の百万ポンドは現代の円で240億円になります。)この紙幣を手にした男の行く末はどうなるのでしょうか? それは二人の賭けでした。奇想天外。予想を上回る結末。ワクワクして読み進めることができる大人の冒険小説です。
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